新病院建設にあたって
これまで阿南共栄病院と阿南医師会中央病院は、地域の中核病院として阿南市及び県南部の地域医療の重要な役割を果たしてきましたが、それぞれに医師不足、施設の耐震化等、困難な課題を抱えておりました。
このため、平成21年12月に阿南市、阿南市医師会及びJA徳島厚生連の三者により「阿南市の地域医療を考える会」を立ち上げ、地域医療のあり方、両病院の連携等、検討を重ねて参りました。そしてこの会で、救急医療を始めとする地域医療を継続するには、今後何らかの連携協力が必要であるとの認識に至りました。
しかし、経営理念や組織形態が異なり、乗り越えなければならない課題も多い中、阿南市医師会より経営権と資産を譲渡するという先を見据えたご英断をいただき、平成25年11月、新病院設立に向けての覚書が三者の間で締結されました。その後、基本・実施設計に取り掛かり、建設に向けての準備を進め、平成29年5月1日には起工式を行ったところです。
新病院につきましては、既存の阿南中央病院と併設し、新棟(鉄骨造6階建て免震構造)を建設致します。医療機能としては、阿南市地域の救急受入体制の充実、産科医療提供体制を堅持するほか、県南部地域で初となる緩和ケア病棟を開設するなど、診療体制の充実強化を図って参ります。
阿南医療センター建設にあたりましては、国、徳島県、阿南市から多大なご支援をいただいており、多くの地域住民の皆様からも期待が寄せられています。今後も阿南市、阿南市医師会の皆様をはじめ各関係機関の皆様と共に、更に連携を深め、新病院の建設に取り組んで参ります。